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来島海峡大橋の建設
平成元年(1989年)5月に工事が始められ、10年の歳月と3300億円の費用を掛けて平成11年(1999年)5月1日に6本の主塔が並ぶ世界初の三連吊り橋が完成しました。 特に第二大橋の下は潮の流れが速く、最大十ノット、秒速では5.2mもの...
急流で潮の流れが止まっているのは一日わずか2時間しかないような状況でした。工場で仕上げたものを現地で組み立てるプレハブ工法を採用して作業時間を短縮する難工事だったそうです。また主塔は足場を必要としない内側からボルトを締めていくと言う、「引っ張り接合継ぎ手工法」と呼ばれる日本初の工法が採用されました。また、橋桁を架ける作業も日本で初めて開発された自行台船という、前後左右自在に動くことのできる台船を使用し、約36mずつの橋桁を真っ直ぐに吊り上げる「直下型吊り工法」によって行われました。他にも国定公園に架かるために、景観を損ねないように橋の色は明るく落ち着いたライトグレーとし、アンカレイジ(橋台)のコンクリート部分は地下に埋めるなど、海中基礎の建設や、上部工架設工事にも様々な工夫が施され、当時のあらゆる分野で最新かつ最先端の技術を結集して建設されました。
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