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山陰 ①やまなみ街道(尾道~松江)

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ワニ料理

広島県のうち三次市や庄原市などの備北地域で食べられる郷土料理で「わに」とは、爬虫類のワニではなく、軟骨魚類のサメ(フカ)のことを指しており、刺身として食べるのは備北地域特有の風習とされています。 江戸時代に整備された銀山街道を経て、夜通し荷...

車を引いて歩く行商人によって、サメ肉は五十猛港から中国山地の奥まで輸送されていました。それまで干物か塩漬けしか入手できなかった住民に無塩のサメ肉は歓迎され、1900年代に入るとトラックも輸送に使われ、この頃から「ワニの刺身」が食べられるようになったと伝えられています。第二次世界大戦前までは、「腹がつべとうなる(冷たくなる)ほど『わに』を食べたい」という言葉があるほど好まれていたと言われており、1950年代にはまだ備北地域では電気冷蔵庫が普及しておらず、安価な事もあってワニの刺身はハレのご馳走として食べられていました。現代でも備北地域におけるサメの人気は「『わに』が無いと祭りも正月も来ん」と言われるほど根強いものになっています。

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