9
奥出雲町
島根県の東部、仁多郡の町 広島県・島根県及び鳥取県にまたがる国定公園である比婆道後帝釈国定公園(ひばどうごたいしゃくこくていこうえん)のエリアにあたり、町域の大部分は中生代白亜紀最末期から新生代第三紀の花崗岩をはじめとする深成岩体からなり、...
一部に白亜紀後期および第三紀の火山岩があり、わずかに中期中新世の堆積岩、第四紀の玄武岩などが露出しています。深成岩類の多くは深部風化のため真砂化しており、これより産する砂鉄を利用した古代から近世にかけて発展した製鉄法である「たたら製鉄」が盛んに行われた地域として知られています。このたたらは炉に空気を送り込む為に使われる鞴(ふいご)が「たたら」と呼ばれていたために付けられた名称で、「たたら」という用語は「古事記」や「日本書紀」などに古くから「鑪」や「踏鞴」、「多々良」などと表記されていました。 また、神話の里としても知られており、県境に位置する船通山を源流に宍道湖へと注ぐ斐伊川は「ヤマタノオロチ」神話の舞台であり、「古事記」 にも、高天原を追放された須佐之男命(スサノオノミコト)は、出雲国の肥河(島根県斐伊川)の上流の鳥髪(現・奥出雲町鳥上)に降り立ったと記されています。この舞台の地とされている船通山山頂には天叢雲剣出顕之地の碑があり、毎年7月28日には須佐之男命の姿に扮して剣の舞いを勇壮に演じる、船通山記念碑祭・『宣揚祭』が開催されます。 また松本清張さんのベストセラー推理小説「砂の器」では、この地が舞台となり 『亀嵩』 の地名と出雲弁が全国に広く知られました。
次のポイントへ ポイント選択へ戻る