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山陰 ⑥稲佐の浜周辺

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御本殿の天井絵 『八雲之図』 の謎

出雲大社の御本殿の天井描かれている八雲之図にはいくつかの謎があるとされています。 まず一つ目の謎として誰が描いたのか。 江戸時代、狩野派の絵師であった黒田弥兵衛(やへえ)と記録にありますが、別説では、竹内随流斉甫記(たけうちずいりゅうせ...

いほ)とも言われ定かではありません。 次に、“赤、青、黄、紫、黒” などの極彩色を使い七つの雲が描かれていますが 「八雲」とされながら七つの雲しか描かれていません。 その理由も定かでは無く、次の様な諸説が言われています。 ① 松江市の神魂神社の天井の雲が九つ描かれていることから、「一つの雲が神魂神社へ飛んで行った」との伝説。 ② 未完成という事は、出雲大社や大国主命の御威光がまだまだ未来へ連綿と続き無限の広がりを持つという意味を表す。 ③ 七つの雲が『神代七代』を表す。 そしてもうひとつの謎として、ひときわ大きな雲があり その雲のみ黒い色が使われている。  その理由として、下段中央にある最も大きな雲は「心(しん)の雲」といい、遷宮斎行直前の午の刻(正午)、黒雲の部分に「心」入れという秘儀が行われました。ダルマの目入れのように天下泰平などを祈るという意味をもって、最後に墨が入れられたのではないかとされています。 さらに最後の謎として 一つだけ向きが異なる雲がある。 その理由として、『日光東照宮の逆さ柱』と同じで “陽極まれば陰” の言葉の通り、崩壊へ向かうことを避けるためにあえて未完成さを表現したのではないかと言われています。 このように未だに謎が多く残されています。

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