尾道市
歴史は古く、平安時代末の仁安(にんあん)3年(1168年)、備後国太田荘(びんごのくにおおたのしょう)の船津蔵屋敷(ふなつくらやしき)が置かれたことが始まりとされ、年貢米の積出港として、さらに対明貿易の内海唯一の寄港地として発展しました。江...
戸時代、北海道の物産を関西地方へ運んだ北前船の寄港地として、大阪の大商人達の出店や中継問屋が軒を連ねて賑わっておりました。その為、商人の力が非常に強く、有力な商人たちは領主様並みに各々自分の菩提寺を建て、かつては、旧尾道市内2㎞四方くらいの地域に八十一ヶ寺もあった程でした。この様に、港町・商業都市として賑わった尾道は動くお金の量も多く、お金の落ちる街と領主の浅野家でも言われていたほどでした。 明治31年(1898年)に市政が施かれ周辺の町村を次々と合併して街は大きくなって行きました。 尾ノ道の名前のとおり、尾根のすその狭い道の周辺に街が発達してできたこの街は、海岸まで山が迫っており、坂の多い処でこの風景を引き立てる役目を果たしています。また、土地が狭いことが幸いし、大資本などによる観光開発が入れなかったことが、「手つかずの観光地」として残されている由縁と考えられています。この街の古い文化の香りときれいな風景に惹かれ、この地を訪れた文人墨客(ぶんじんぼっきゃく)の頼山陽(らいさんよう)・十返舎一九(じっぺんしゃいっく)・吉井勇(よしいいさむ)・金田一京助(きんだいちきょうすけ)・正岡子規(まさおかしき)・志賀直哉(しがなおや)などの作品の舞台となっています。 また、1980年代には大林宣彦氏によってこの街を舞台に撮影された「尾道三部作」 1982年転校生(小林聡美さん主演)・1983年時をかける少女(原田知世さん主演)・1985年さびしんぼう(富田靖子さん主演)で一躍、尾道の名前が広まりました。
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