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大山祇神社【宝物館】
東西に並ぶ紫陽殿(しようでん)と国宝館の二棟からなり国宝8点、国の重要文化財682点を含む数千点の文化財が収蔵されています。 紫陽殿には鎧や兜などの武具を中心に収蔵展示され、中でも藤原純友(ふじわらのすみとも)の乱を鎮めた越智好方(おちよ...
しかた)が奉納した日本最古の大鎧、源平の合戦で源義経を援けた(たすけた)三島水軍の大将河野通信(こうのみちのぶ)奉納の鎧と兜、源頼朝・義経兄弟がそれぞれ奉納した鎧など逸品が数多く収蔵されています。また、刀剣類も収蔵展示しており、後村上天皇奉納の大太刀、護良(もりなが)親王奉納の太刀、湊川(みなとがわ)の合戦で楠木正成(くすのきまさしげ)の首をはねた大森彦七所有(奉納は孫の直治)の日本最大の大太刀、他にも平清盛の飾り太刀、武蔵坊弁慶の薙刀(なぎなた)、鎮西八郎為朝(ちんぜいはちろうためとも)の弓なども数多くの逸品が収蔵されています。 西側の国宝館には、胸回りがふくらみ、ウエストが締った全国で唯一の女性用の鎧として、鶴姫が着用したと伝えられている「紺糸裾素懸威胴丸(こんいとすそすがけおどしどうまる)」が納められています。 この鶴姫とは大山祇神社祭祀、大祝家(おおほうりけ)三十一代安用(やすもち)の娘で戦国時代であった天文(てんぶん)十二年(1543年)、周防の大内氏との合戦に出陣し、味方を勝利に導きましたが、十八歳という年齢で命を落としました。今でも瀬戸内のジャンヌダルクとして人々に愛され続けており、女優の後藤久美子さん主演でドラマ化もされています。
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