世羅町

広島県のほぼ中央に位置し、その昔、大和王朝が吉備国を征服した際、地方長官に任ぜられた世良彦命が此の地に派遣されて統治を行った事が町の始まりとされています。 世羅郡の東半一帯は12世紀末以来、高野山領大田庄であり、地方豪族橘氏から平家に寄進...

され、平氏は後白河院を庄園領主とあおぎ平重衝が預所となっていました。平氏が滅亡すると、文治2年（1186）に院から、高野山の大塔維持のため金剛峯寺に寄進されたのち高野山の経済を担う重要な庄園に位置付けられました。平安時代からは今高野山龍華寺を中心に繁栄し、弘法大師の御影堂が設けられ、高野・丹生(たんじょう)明神も勧請され、十二院が一山となしていました。今日、福智院、安楽院の子院が残り、藤原時代初期の秀作である木造11面観音立像（重要文化財）をはじめ、鎌倉時代の作で墨塗りに金泥や朱で彩色された丹生神社の獅子頭（重要文化財）など貴重な文化財が数多く残されています。

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